博物館の工房兼倉庫に来ています。
久しぶりに『FORDSON DEXTA』に会いにきました。
11月に修復作業を一旦終了させ、バッテリーを外して汚れないようにシートで覆っていたのですが・・・・
3/7 DEXTAを博物館に寄贈していただいた元々のオーナー、石川義春さんがご逝去されました。
昭和36年(1961年)に石川さんが購入したDEXTA。それから40年近く現役で使い続けていた道具です。
購入価格は、当時の農家の年収の四倍以上、農耕馬に代わる新しい力として期待も大きかったのでしょう。
どれだけ石川さんが大事に使っていたのか、今回の修復作業で充分に感じ取れました。
50年以上前(製造は1958年)のトラクターなので多少の錆はあったもののボディには酷い腐食もなく・・博物館に寄贈するまで、きちんと倉庫で保管されていたのだそうです。
修復が終わった秋に、寄贈を仲介していただいた方に「春になったら走らせるので一度見に来てください」と伝えていただいていました。もう一度、ピカピカになったDEXTA,見ていただきたかったです。
何となくDEXTAが寂しそうに見えました。
ご葬儀には参列できなかったので、DEXTAの前に線香を置き、シートを外して埃を拭き取りました。
雪がとけたら畑起こしをしてみる予定です。
今までのDEXTA修復作業の経緯については、ブログ左側の「記事のラベル」一番下に『DEXTA 修復』とありますのでクリックしてみてください。